2009年から始まった、教育免許更新制が「発展的に解消」されることが決まりました。
ネットでは、更新制に大反対の現役教員から安堵と喜びの声が飛び交っています。
また、更新制廃止につき、かつて取った免許証が「有効免許」としてよみがえるのかどうかという疑問や、この更新制が存在した10数年の間に休日や夏休みなどの時間をさき、自腹で3万円ほどを費やして講義を受けていた教員からはその時間とお金を返してほしいという声も目立ちます。
また、更新制賛成派からは、わいせつ行為等酷い教員が多いのになぜ更新制が廃止となるのかわからないという声も。
今回はこの更新制廃止について、情報を集めてみました。
教育免許更新制廃止はいつから?

本日、教育免許更新制の「発展的解消」が発表されましたが、23年度を予定しているようですね。詳細は未発表です。個人的には、廃止されるとわかっている講義を受けるために時間をさくこともお金をかけることも無駄に感じます。即座廃止ではいけないのでしょうか。
とにかく詳細が公表され次第お知らせ致します。
廃止までは講義を受けるのか?

今回、教育免許更新制の廃止が決まりましたが、23年度を目処に廃止することになっており、それまでの間、講義は受けないと更新ができないようです。
どうせ廃止になるのがわかっているのに、発表までの時間までに、更新期限がくる教員にとっては非常にじれったい期間となりました。しかしかなりの量の無駄ではないかという声がネットで上がっているので、覆ることもあるかもしれませんね。だって本当に辻褄の合わないことですから。廃止される講義に何万も払うだなんて。
詳細が発表され次第情報をアップデートしたいと思います。
過去の講義費用の返還は?

現職教員の方々はこの10数年の間、多い方では2回この更新講義を受けています。
ただ、日本の教育界の現状のまま、更新制だけを取り入れたので、負担は全部教員にのしかかりました。
有効期間を更新して免許状の有効性を維持するには、2年間で30時間以上の免許状更新講習の受講・修了が必要です。
文部科学省
講義を受けるのは2年で30時間。この30時間という時間は全部、自分で創り出して、自分で予約して、自分で受けに行かねばなりませんでした。
教員の仕事は9時5時では終わりません。早くから登校して、放課後はテスト作成、まるつけ、部活動。それでなくても一日くたくたです。その上無給での講義30時間は厳しいとたくさんのコメントが寄せられています。
2回も受けた。 時間とお金…無駄かな。
廃止にするべきよ... 時間ないんだから
教員免許更新廃止決定したのね!?嬉しみが深い…! 実費で3万円+講習会場への交通費必要だし、普通の日程では行けないから夏休みに行くしかないけど、顧問している部活動によってはそもそも講義受けに行く暇なくてオンラインで適当に済ますしかないという無駄でしかない制度でした…。
たくさんの現職教員は、学校が休みの土日や、夏休みなどを利用してこの講義をこなしていました。居住地によっては交通費や宿泊費さえも自費です。
講義は受ける大学にもよるようですが相場は3~5万円です。
自己意思で受けた講義でなく、強制講義でしので、返金要求が多いのですね。30時間という忙しい中からひねり出した時間、交通費、宿泊費、そいういったもの全てを考えた時、講義費用を返して欲しいと思う気持ちはよくわかりますね。
しかし10年以上も行ってきた制度として、その間に収めた講義費用の返還は実質難しいでしょうね。
こちらも情報が入ればアップデートします。
保持している免許は失効のまま?有効になる?

この疑問はほとんどの場合、旧免許状の保持者なのではないかと思います。そもそも普段使っていない免許なので、失効しているか有効なのかもわからない状況の人が多いと思います。新免許状は期限が予め記載されているのでわかりやすいからです。
このようなコメントも多く寄せられています。
この措置で、私が学生時代に取った教員免許は、なんらかの研修受けたら復活させて貰えるんですかね?現場離れてて更新の研修受けてないから免許がどうなったかわからない人、けっこういると思うんですよ。
旧免許状はもともと、一生モノの資格だと思って取られてきた資格です。それをいきなり2009年から更新制と言われたのでややこしくなりました。
生年月日により、最初の受講時期が決められていて、それをクリアすれば10年後の講義期間まで有効というのが更新制の間の旧免許保持者の対応でした。
しかし、現職で教職や教育関係の仕事に就いていない場合は、以下の通りで、文部科学省のサイトではこう記載されていました。
(1)更新講習の受講対象者(注) に該当しない場合
この場合は、更新講習を修了せずに修了確認期限を経過しても免許状は失効せず、免許状を免許管理者に返納する必要はありません。
ただし、その後、教員採用内定を得るなど、受講対象者になった場合でも、更新講習を受講・修了しなければ教壇に立つことはできません。
文部科学省
この該当しない場合というのは、現職教員や教育に携わる仕事に就いていない場合です。
つまり失効はしていないけれど、免許状が必要な職に就く場合は更新講習が必要ということでした。
さて、この更新制がなくなった場合、旧免許においてももとのルールに戻るだけで、つまりいつでも有効な免許状の状態に戻るのでしょうか。今後の発表が気になります。
少数の反対派の意見

たくさんの、教員免許更新制廃止への歓喜の声の中に、少数、反対派の意見も伺えました。
罪を犯す教員がいるのに、更新性をやめるなんてありえないとか、色んな人間が混じっているので、まじめに講義をうけるくらいの義務をこなせないと教員としてはだめだとかというコメントでした。
確かに、教師が生徒にいたずらするというニュースは頻繁にニュースに登場します。そういう人がいるのも事実ですね。
そもそも、この教育免許更新制には目的があり制定されました。
文部科学省のサイトによると、
教員免許更新制は、その時々で教員として必要な資質能力が保持されるよう、定期的に最新の知識技能を身に付けることで、教員が自信と誇りを持って教壇に立ち、社会の尊敬と信頼を得ることを目指すものです。
更新制は不適格教員を排除することを目的としたものではありません。
文部科学省
ということでした。
制度ができた背景にはわいせつ行為事件が目だったり、学級崩壊がめだったりという社会現象が目に着いていたのもあると思いましたが、文部科学省として提示したのは、罪を犯した人を罰するような制度ではなくて、現職職員にもっと上を目指してもらおうというもののように見えますね。
しかし、講義を始めてみると、出てきたのは現職教員からの不平不満。そもそも、自信と誇りをもって教壇に立っている現職教員にとっては意味のない講義だったようです。
現職教員で経験豊富な先生なら、大学での講義は経験の少ない方の講義も多く、意味がなかったといいます。
また、大学側でも経験豊富な先生を前に提供する講義を準備するのは大変で、且つそれ専門の教授ではない方がするので気苦労であったようです。
つまり、世間が求める、「安全な学校(わいせつ行為など無い)、素晴らしい教員を育てるために必要な更新制」という内容ではなかったというコメントが多いです。
教員免許更新制の廃止かー。廃止に反対してる人たちのが望んでるような研修は免許更新のときになかったよ。ヤフーニュースと大学への数学を読んでる方が建設的だ。
教員免許は廃止していいと思うよ 元々ヤベェクソ教師が通過できるシステムなんだし、それだったら良い教師の質をあげることができるようにした方が効果があると思う
意味のない講義を、大変な目に合わせながら現役教師に押し付けるのではなくて、大勢いるたくさんの良い教員の方には自主的にどんどんその知識や能力を高められるようなシステムを作り、わいせつ行為などで教員にあるまじき行為をした 人はもう二度と教員はできない、そんな体制を取って頂きたいですね。
まとめ

本日、教員免許更新制の「発展的解消」が発表されました。これから詳細が決められていいくのだと思います。
いつから廃止になり、それまでは現状の講義を受けなければならないのか、これまでに受けた講義代は返還されないのか、既にある免許状の効力期間はどうなるのか、関係者はそれぞれに戸惑っています。
また、この更新制に賛成派からすれば、今回の廃止は反対です。その多くの理由は、わいせつ行為などの悪い行いをする教員がニュースで目立つことでしょう。
能力の高い、良い先生がさらに良い先生を目指され、学校を素晴らしい場所にして下さるように、子を持つ親として、より環境の良い教育現場の提供を先生方にできるようなシステムに是非作って頂きたいなと思います。
また、コロナ、教育現場の大変さから教員になりたいと思う若い方が減っているように思います。
教員免許更新制、やらなきゃよかったですよね。やっと、廃止か。でも、新型コロナ感染拡大時期の文科省対応見てたら、もう、怖くて教員になる気なくすよ。
教員免許更新制なくなってくれてほんとよかった。まぁ、もう教師はやらないかも知れないけど。
それをやったところで先生またやりたいって思う人は少ないんじゃないかな? 先生やりたいって思う人が増えたら嬉しいけど、まずは我々の意識を変えていかないとねぇ〜仕事内容とか仕事内容とか仕事内容とか
祝 教員免許更新制廃止 さーこれで教員希望者どんどん増えるぞー。(棒読み)
先生の負担を増やすような流れではなくて、先生がその能力を存分に発揮できるような場の提供と、先生と呼べないような卑劣な行為をする人間に、県をまたげばまた再度先生をする資格を与えるような流れを禁止して頂きたいですね。
またコロナ感染の第一線にいるのは教師も同じだということを念頭に、働きやすい環境の提供が、最終的には質のよい教育につながると思います。子供たちの為にもそれは絶対条件だと思います。
「発展的に解消」、ということは、新制度が始まる、ともとれます。今後の動きが気になります。