オーストラリアにお住いの皆様、プライベート保険はどうしていますか?加入している方も加入していない方もいらっしゃることでしょう。
でも、子供がいると、もしくは歳をとってくると、その考え方も変わりますね。保険て、万一の時のためですから。若くて健康で、守るべき子供もいないような状況であれば、高い保険料を払うばかりで元が取れないことも多いですしね。。
今回、渡豪してしばらくして入った大手保険会社にずっとお世話になってきましたが(途中でプラン変更もありながら)、あまりに高額になったため(毎年毎年忘れずに値上がりし続けるんですよね。)、一度見直そうとあちこち調べなおしました。
そしてその際、オーストラリアの保険加入を初めて考える時に色んな制度や考慮するべき点があって、正直何が何だかよくわからなかったことを思い出したので、ここに記しておこうと思います。
保険について考えている方、必見ですよ!
目次
オーストラリアのプライベート健康保険は必要?知っておくべき5つのポイント

プライベート健康保険は必要なのかな。これは誰もが考える点ですね。みんな迷うと思います。統計的に言えば、恐らく、元は取れない人の方が多いと思います。
つまり保険費用をたくさん払う割に使うことがない。それでももしものために入っておくか、割り切って入らないか、そこはその人それぞれの考え方かなと思います。
ただ、費用的に払えるのであれば、私は個人的には入っておくことをお薦めします。
そういう方は一番安いプランで少しでも自分が使えそうなものを選ぶと良いと思います。
そうすれば、例えば、普段は行かないカイロプラクティックに行ってちょっと肩こりをましにしてこようなどという使い方ができるし、万一の時の救急車もカバーされ、後々年取ってから保険に加入したくなった時、31歳までに加入していなかったつけが回ってくることもありません。
今私がさらっと話したことを、そうだなあって思った人は、既に基礎知識がある方だと思います。もし今私が話したことに対して、何のことだ?と思った方がいらしたら、以下の情報をきっちりインプットしてくださいね。
プライベート保険を考える時、外せないポイントがあるんです。それがこれからお話しする5つのポイントです。オーストラリアに住むなら基礎知識でもあります。必ず知っておきましょう!
Medicare Levy Surcharge (MLS)

通常国民は年間2%のMedicare Levyを確定申告の際に支払っています。このSurchargeは政府がプライベート保険への加入を促進するために設けたもので、その収入により、プライベート保険に加入していない人はプラスアルファ-で1~1.5パーセントの支払いが課されます。
家族構成/Tier | エクストラ料金なし | Tier 1 | Tier 2 | Tier 3 |
独身 | 9万ドル以下 | 9万1ドル以上~10万5千ドル以下 | 10万5千1ドル以上~14万ドル以下 | 14万1ドル以上 |
既婚夫婦・家族 | 18万ドル以下 | 18万1ドル以上~21万ドル以下 | 21万1ドル以上~28万ドル以下 | 28万1ドル以上 |
Medeicare Levy Surcharge | 0% | 1% | 1.25% | 1.5% |
例えばあなたがもし、単身者で、年間収入10万ドルの方であれば、プラス1000ドルを納める必要があります。それであれば、その分の金額で利用価値のある保険プランに入ったほうがいいのではないかと考えるようになっているのです。
歯科費用

オーストラリアの歯科にかかる費用の高さは有名ですね。
虫歯を削って詰め物をして、一本の治療が150ドルから230ドルくらいでも不思議ではありません。私が通っている歯科医では、2局面の虫歯(詰め物が2つ必要?)の場合は220ドルくらい、1局面の場合は170ドルくらい請求されます。(2021年)
2019年に一度根幹治療(1本)をしましたが、安くて腕のいいところを探して3000ドルでした。同じく2019年に親知らずを抜かなければならなくなって調べると、約2000ドルでした。
歯の治療が必要になったとき、保険に入っていればかなり助かる金額ですよね。
妊娠・出産の予定

あなたが今まだ若くても、これから結婚や妊娠を考えているのであれば、保険は一考の余地ありです。
あなたが幸運にも問題なく妊娠できたとしても、このプライベート保険を保持していれば、公立病院でも固室にしてもらえたり、何かと優先してもらえたりします。
そして、もし幸運でなかった場合、不妊治療を選ぶと費用は膨大なものになります。
長期戦になればなるほど家計をひっ迫する不妊治療も、例えばそれをカバーしてくれるプランに入っていればかなりの金額をおさえられます。ただこれは、そうなってみないとわからないんですよね。自分は健康だってみんな思っていますから。
でも入っていなければ、例えばIVFまで行った場合、IVFの1サイクルで5000ドル(+薬代や交通費もかかります)くらいがかかります。数回のうちに成功すれば保険に入っていなくても良かったと思うかもしれませんが、友人に10年続けた人がいました。
軽く家の頭金に出来る金額にもなるんです。(冗談ではなく、年に何度挑戦するか、そして何年挑戦するかによっては、豪内どこかの安いユニット一軒買えるくらいの金額にだってなるかもしれません。)
そして、子供ができたら、たくさんの保険プランで子供にはエクセス費(ホスピタルに行った時にかかる金額で通常500ドル~750ドルが多い)がかからない。
例えば、子供が命にかかわらないようなマイナー手術を受けることになったとして、これが大人ならエクセス費を払わねばならないところを、子供ならそこは無料で手術費・治療費の、保険が効かない費用分のみ支払いとなります。
救急車

オーストラリアの救急搬送に付随する金額を知っていますか?州によって、年金者や生活困窮者などは無料ですが、普通の世代で普通の収入がある人が、事故で救急車を呼び、救急措置をしてもらって病院に搬送してもらった場合、大体1000ドルかかります。
たとえば学校から電話があって、子供が学校で骨折し、頭もかなり打っているようだったので救急車で救急病院に運びましたと言われたら、まずは救急車に1000ドルかかっており、その費用は学校でカバーされないのが普通です。
オーストラリアの学校では病院や救急車代はカバーされません。ほんの一握りのケースのみ補償されます。たとえば、学校の落ち度で怪我をした場合など。通常は、例え体育の授業中に起こった出来事であってもカバーされません。
The Lifetime Health Cover (LHC) Loading

もしあなたがまだ若い方なら、31歳になるまでに一度プライベート健康保険をどうするか真剣に考えてください。
というのも、31歳から(厳密には31歳になった後の7月1日以降)加入することにした場合、年間2パーセントずつこのLifetime Health Cover Loading がもれなくついてくるんです!つまり、30歳までに加入した人は払わなくてよい2パーセントをプラスアルファで払わねばなりません。そしてそのエクストラ料金は11年目に消滅するのですが、10年間支払い続ける必要があります。
例えば、もしあなたが30歳の時に、保険に加入しない選択をしたとします。でも考えが変わり、40歳から保険に加入した場合、単純計算で、20パーセント多く保険料を納めることになります。例えば毎月100ドル払わねばならないプランに加入したとして、このLifetime Health Cover Loadingを加算すると、毎月120ドルを払っていく計算となり、毎年上がっていく保険料にずっと10年間この20パーセントは付随します。
まとめ

以上5点がオーストラリアのプライベート健康保険で知っておくべき5つのポイントでした。この5点を見ると、たとえ、全額は元が取れなかったとしても、万一の時に備えることができ、この5点のどこかで役立つなら加入して損はないように思います。
これから保険に加入するかどうか迷っている人は是非参考になさって下さい!