日本語教育

【親の勘違いあるある】海外在住の子供には効果なしの日本語教育5例

2021-02-26

どうやって教えよう

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幼児日本語教師をしていると、保護者の方から色んな質問や相談を受けます。その中で私がよく感じるのが、親の「勘違い」です。

その同じ情熱を正しいやり方でさえ使えば、きっと子供に届き、結果が出ていたはずなのに、勘違いにより方向性が間違っていたりします。今日は保護者の方がよくする勘違いを、5例取り上げ、どうすればよかったのかを考えていきたいと思います。

実例1

例1

ここでお話しするお母さんはとても教育熱心な方で、お子さんが2歳の時から日本語の教室に入れて、ご自宅でも通信教育を取り入れ、一生懸命出来る限りのことをなさってきたようでした。

でも、既に年長さんであるキンディが半分終わったころ、おしゃべりは上手ですが、平仮名を一向に覚えていません。

そこで私のところに相談がきました。まずは体験レッスンとして、どんな状態かを見させて頂きました。平仮名はほぼ知りませんでした。

勉強させていたのに知らないというのは、親としては悲しいし、年齢的に少し心配にもなってきますよね。

子供は楽しく遊んでいる時、その記憶力も最大限に発揮します。これだけ覚えていないということは、恐らく一方通行の教育を受けていたのではないかと思います。子供はただそこに存在し、言われたことをこなしていただけという感じです。

お母さんは教室にも入れているし、通信教育もしているということでこれで大丈夫だと勘違いしていらしたんですね。

日本語のクラスに何年も通っても、全く身になっていないなら、思い切って他の教室を探すか、辞めることも一つの選択肢だと思います。代わりに週に1時間でも、子供に合った勉強やレベルでお母さんと一緒に勉強するほうがよっぽど身につくかもしれません。

教室も、何も平仮名を覚えに行くのが主な目的ではないので、続けるなら、先生と一度話をするべきだったと思います。どんなレッスンをしているのか、先生の見解などを聞くことで対処の方法があったかもしれません。

複数の勉強を与えるだけで満足しない、親がしっかり子供の現状を把握し、時には一つの方法を選ぶことも大切です。

実例2

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例2

体験レッスンに来られた4歳の女の子とお母さんです。

お母さん曰く、この子は小さい時から日本語でのおしゃべりが上手で、日本語教育については全く心配していなかったのに、あっという間に小学校の入学時期が近づいてきて、振り返ればまだ平仮名もほとんど覚えていないと気づいたそうです。

そして、焦って体験レッスンに来られたとのことでした。

お母さんは、お子さんがたくさんおしゃべりをするから大丈夫だと勘違いなさったんですね。

これは実はよくある勘違いです。でも、考えてみて下さい。2語文をたくさん話している2歳児だったら、上手ですよね。でもそのままのレベルで喋っている4歳なら特に上手ではありませんね。

たくさん話している=上手ではないのです。それを上手だと思って、何もしてこなければ、平仮名に触れる機会の少ないオーストラリアで、子供が自然に平仮名に興味を持つ方が不思議です。

おしゃべりが上手だと思っても、お母さん一人で判断を迷う時は、第三者の意見を聞くべきです。ママ友も、上手だね~と言ってくれるのが普通です。友達関係を壊したくないですからね。第三者で本当のことをはっきり言ってくれる先生を見つけるのがいいと思います。

オーストラリアの小学校の説明記事でも少し述べましたが、もし、それなりの日本語レベルを狙うおつもりなら、オーストラリアの現地教育が本格的に始まる前に、ある程度の日本語力をつけておくことが必要です。

小学校入学前に焦って来られると、教師側の私も焦りますが(笑)、当の子供さんが一番かわいそうです。

もちろん、将来、おじいちゃんおばあちゃんと少し会話してくれたらなという目的で日本語教育をなさっている場合は、大らかに教育なさって問題ありません。小学校からは補習校に行かせる予定だとか、ある程度のレベルを目指すぞという方はぎりぎりになってから焦らなくてもいいように、2歳3歳の時から流れを把握して、目標に向かって少しづつ頑張りましょう。

実例3

例3

3歳になって、ドリルを買って一緒にがんばっているが全く覚える気配がないと言ってこられたお母さん

お母さんは3歳になれば、ドリルを買って一緒に頑張ると平仮名は覚えるものだと勘違いされていたんですね。

日本で生まれ育ってきた子は、毎日、お買い物先で、お出掛け先で、家の中でも親が読む新聞で、テレビで、会話の中で、どこででも日本語漬けの状態でした。それで、女の子では年中さんにもなれば、お手紙交換をできるほどのスキルを身に付けますね。

対して、海外だと英語、英語、英語(外国語)です。おうちでお母さんと話している時と、もしかしたら日本人のお友達と遊んでいる時に少しだけ話しているかもしれませんが、それくらいですよね。

3歳になったからという気持ちはとてもよくわかります。でも下地がなければ、いきなりドリルは難しいです。

私の教室では、平仮名に興味を持ちようがない海外という状況下でも、楽しく平仮名を覚えられるように工夫しています。1時間のレッスンの間、机に向かうのは最後の5分だけです。これが「あ」だよ、なんて教え方はしません。全く平仮名を知らない3歳のお子さんで、約半年の間、週に1度1時間通ってくれれば、宿題なしで、ほぼほぼ平仮名をマスターできるかなという感じです。もちろん、平均的に、ですが。

3歳は遊びの天才です。遊びを通してどんどん平仮名への関心を高めてあげればいいんですよ!

実例4

例4

お姉ちゃんが年長になったころ平仮名を始めてすぐに覚えたので、同じようにしたところ、全然覚えない弟に困っていると言ってこられたお母さん

お母さんは、上のお子さんが年長から始めてうまくいったので、下のお子さんも同じようにうまくいくはずだと、勘違いなさっていたんですね。

個人的に、上がお姉ちゃん、下が弟という姉弟の時によくある話だと思います。女の子は言語が得意な子が多い傾向があります。年長になって、平仮名をやったら、1週間で覚えてしまって、お母さんはほとんど何もせずに楽だったという方もいらっしゃいます。

でも、女の子だからといって、全員がそうとは限りません。

年長まで何もせずに来られたのは、逆にとても勇気がいることだと、私なんかは思ってしまいます。もし覚えられなかったら、最終目標をさげるか、子供に勉強を強制するかになってしまいます。もちろん、最初から会話程度できればという目標なら別ですよ。

それに、ある程度のレベルを狙う方なら、年長の1年は現地の学校に慣れること、そして英語力を鍛えることに力を入れたい環境にあるので、できれば日本語はレベル維持+音読力アップを図るくらいにしたいところです。英語も日本語も力を入れないといけないのはお子さんには負担ですよね。

まして、下のお子さんは男の子。男の子はちょっと女の子とは違いますよね。うちは経験済みですが、そもそも動きたくて仕方がない生き物で、おしゃべり大好きな生き物ではないのです(笑)。

例え、姉と弟でも、同じ方法がドンピシャで当てはまるかといえば答えはノーです。それぞれのお子さんにベストな方法を考えるようにして下さい。

実例5

例5

これは今までの4例とはちょっと違う例です。日本語教育はしない方向だった方の例です。

日本行事の特別レッスンの時に、お友達に誘われてたまたま参加して下さった3歳のお子さんのお母さん。日本語教育にはほとんど触れて来ず、どうすればいいかわからなかったものの、子供も日本語に興味を示さないので、英語オンリーで育てていこうかと思っていた矢先にご縁がありました。

初めて会ったそのお子さんは、日本語を全く話さず、英語のみの発話でした。お母さんも日本語で話しかけることが少ないので、お子さんが日本語に興味を示すわけはありませんね。

ただ、教室で遊んでいるうちに(日本語教育です)楽しくなってしまったようで、また行きたいとお家に帰ってから言ったそうで、英語しか話さないその子が教室に入れるかどうか確認の連絡を頂きました。

私は生徒さんの保護者の方にできるだけ正直に、はっきりものをお伝えするようにしているので、私は日本語でしか話さないので、最初のうちは何を言っているかわからず、本人がつまらなく感じる時があるかもしれないけれど、それを理由に諦めるくらいなら最初からご遠慮頂きたいということと、おうちでお母さんが日本語でどんどん話しかける努力をしないと、いくら週1で教室に来て頂いても、大した成果には繋がらないと申し上げました。

ご納得頂いたようで、その日からお母さんは日本語でとにかく話かけるようにし週1回その子は教室に来るようになりました。そして、3か月くらいたったころ、なんと、平仮名を全部覚えてしまいました!教室でまだ見せたことのない平仮名まで全部です。

子供の能力は底知れません。覚えたいなと思ったその波にさえのれば、1週間もかからず平仮名を覚えてしまう子もたくさんいます。

お母さんの、うちの子は日本語に、平仮名に興味を示さないというのは、単なる勘違いで、興味を持たせる努力が不足しているだけかもしれません

同じように、うちはそこまで日本語教育をするつもりはない、だって、海外に住んでいるんだし、という方もたくさんいらっしゃいます。でももしその理由が、お子さんの興味がないからというものであるならば、一度興味を持たせる努力をしてみると、違う世界が広がるかもしれませんよ。

まとめ

小さいうちから日本語教育をする利点の一つは、万一、間違った方向で行っていても、まだ修正が十分きく年齢であると言う点です。小さいうちから勉強なんてかわいそう?いえいえ本人たちは遊んでいる気満々です。遊びながら学ぶんです。子供が日本語に興味を示さない?本当に示さないのは興味がないからでしょうか。

考え方は人それぞれ。でも、こうだと決めてかかる前に、一度、色んな視点から考える必要はあると思います。ここに挙げた5つの例から学んだこと、それは、子供の可能性を親の勘違いが阻止しているということ。しかも良かれと思って。まだまだ親の敷いたレールを走る年齢です。だからこそ、勘違いだった、ではあまりに悲しいですね。

是非、客観的にもう一度、今ご自身がなさっているやり方を見つめてみて下さい。そして微調整しながら、子供さんの可能性を最大限に引き出されることを祈っています!

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みいさん

こんにちは!みいさんと申します。 オーストラリアの田舎で、 2人の子供を育てています。 このブログは、PCから逃げて逃げて生きてきたPC音痴から脱出すべく、始めました。 本業の子供への日本語教育、そしてニュースで気になったことや役に立ちそうな情報を発信していけたらいいなと思っています。

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