私が住むオーストラリア。英語だらけのこの国で、どうやって日本語を?いつから平仮名を?そんな疑問に答える前に、知って置くべきが、その国の教育環境です。
とはいえ、自分の子供がまだ小さいと、まだまだ先の小学校のことなんて、なかなか考えないですよね。でも、日本語教育って長いんですよ。
いつまで続けるかにもよるけれど、先は長いんです。まずは、小学校低学年くらいまでの生活や教育の流れを把握しておかないと、あとで後悔しても遅いんです。
- オーストラリアの小学校って何を学ぶの?
- 単純な質問だけど、制服はあるの?
- お弁当は何を持たせればいいの?
- オーストラリアの小学生の母親はどれくらい忙しい?
知りたいことは大小様々だと思います!
ということで早速、オーストラリアの小学校教育の流れや、制服やお弁当の中身までの情報、そして学校に行ってくれたら楽になると思われがちな、現地校通学時代の生活の忙しさについてお話しします。日本語教育をしていく上で知っておくべきこともたくさんありますよ!
オーストラリアの小学校教育の流れ

オーストラリアの小学校は、一般的に2月始まり、4学期制です。日本では4月始まりですね。1学期が10週間となるように設定され、各学期間には2週間の学期休みがあります。そして夏休みだけ、12月半ばから1月末までと長期休暇です。オーストラリアは州によって、開始日などに違いがありますので、注意が必要です。
小学校通学が始まるのは、日本の年長さんにあたる歳からです。7年間、義務教育です。
入学時はキンディと言って、中身は幼稚園から小学生への移行期間です。楽しいアクティビティを通して基礎的なことをたくさん学びます。
特にオーストラリアでは、低学年のうちに、とにかくReadingをします。Reading, Reading, Readingです。
このことが、日本語教育をしていく上で、私達日本人ママ達には大きく影響しますよ。覚えておいてください。
アカデミックな学校ほど、Readingに力を入れる傾向が強いようです。宿題も学校によってはあります。うちの学校では、Readingの宿題が毎日ありました。
また、ニュースタイムという課題があり、(学校によって呼び方は様々ですが)週毎に決められたテーマのもと、みんなの前で発表します。最初のうちは、自己紹介とか、週末にしたこととか、簡単なものが多いです。でも学年が上がると、何か好きな動物について調べてまとめ、出来る限り原稿を見ないように話すなど、だんだん高度になっていきます。
オーストラリアの人は本当にお話し上手。いつも感心しています。その理由がこれですね、幼い頃からの人前で話す訓練。
あと、オーストラリアでは、「個」が尊重されます。その子が持つ特技などは、学校全体集会などで、披露する機会が与えらたりします。
誰かが、絶滅危機動物に興味を持って、その関係機関に寄付をしたらどうかと学校にもちかければ、学校全体の寄付金集めに発展します。
そして何事も、個人の意思で決められます。
これは日本にはないオーストラリアの、素敵な教育だと思います。
オーストラリアの小学校の制服や持ち物

公立小学校にも制服があります。ポロシャツにズボン(スカート)、フリースジャンパー、帽子など。昨今は紫外線問題や熱射病予防のため、帽子をかぶっていないと外では遊ばせないという季節もありますので、必ず持参させましょう。
ポロの色は、各学校でスクールカラーが異なります。そして、胸には校章ロゴが入っています。ズボンに関してはロゴなどはなく、スクールカラーと同じ色のズボンを、TargetやBig W、Kmartなどで購入することも可能です。
小学校で制服があるのは本当に助かりますよね。
日本のようにランドセルはありません。代わりに、大きなスクールバッグがあります。ただし、教科書も筆箱も持ち運びません。
毎年、学校が始まるまでに指示があり、翌年使うであろう、文具やノート、教科書などの一式を、まとめてオンラインで購入します。すると、それが2月の学校開始日までに学校に届けられ、あとはそれを生徒が使用していきます。学年やその年の購入先にもよりますが、8000円代から1万3000円くらいかな。
では大きなスクールバッグにいったい、何が入っているかって?
ずばり!お弁当です!それからモーニングフルーツと、リセス用のスナック。
オーストラリアの小学校では、朝、授業が始まる前に、持ってきたフルーツを食べます。そして、一般的には、リセスタイムというスナックタイムがあり、(日本でいう、業間休み)また、食べます。そして、ランチタイムにさらにお弁当を食べます。
日本流に子育てしている我が家には何ともよくわからないシステムです。朝ご飯はしっかり食べて、果物もデザートに食べて出かけると、学校に行ってからまた果物。そしておやつ。それからランチ。
食べてばっかりじゃないか!
でもうちの小学校は数年前に、夏の暑さでランチが傷むのを防ごう!という理由で、リセスタイムが午後の時間に変わり、ランチタイムが11時からと早まりました。これは大歓迎!
昨今、夏は本当に狂いそうな暑さです。お弁当の保冷も、昔とは比べ物にならないくらい、しっかりしないと!ですね。
オーストラリアの小学生のお弁当

移民大国、オーストラリア。食文化も多岐に渡ります。お弁当も、ジャムサンドイッチ、ベジマイトサンドイッチ、ハムチーズサンドイッチ、パスタやラップ、餃子にチャーハン。おにぎりやお寿司。本当に様々!
最近は日本人以外でも、寿司やおにぎりを作ってきます。学年が上がると、インスタントヌードルを持ってくる子も!
うちの長男が幼稚園前くらいの時はまだ、お寿司を持って行ったら、海苔が黒くてからかわれたとか、よく聞きました。だから、持たせるものも最初はどきどきしながら様子を伺って持たせていました。
でもその頃から比べると、豪教育現場は劇的に変わっていて、働き手の資格もしっかりしたし、保育や教育の在り方なども、政府がしっかりと乗り出しました。(逆に働こうと思うと、資格、資格、資格で本当に大変な世の中になりました。。。)
それもあってか、うちの子達は二人とも、お弁当でからかわれたことはありません。むしろ、学校では、ちょっとした’羨ましい奴’のようです。
私はお料理が得意ではないし、お弁当を何にしようか迷う時間がもったいないので、曜日ごとに大体のお弁当のスタイルを決めています。月水はサンドイッチ系、火木はお弁当系、金はお寿司。
だから金曜日は毎週お寿司を持ってくる。サンドイッチもジャムだけのシンプルなものではなくて、ハムに卵にレタスにキュウリにトマトと豪華(日本のサンドイッチ)だったり、カツサンドだったり。お弁当には、ハンバーグ、春巻き、から揚げなどの子供が好きなものが入っていて、トマト、ブロッコリー、卵焼きで色も綺麗。お弁当=美味しそうでヘルシーに見えるみたいです。
日本のキャラ弁とか、おかずの品数とか、そういうのには全くもって及ばないお粗末なお弁当ですら、こちらでは超豪華に見えます。よく、オージーママ友や先生から、専属の弁当屋になってくれ!と打診されます(笑)。海外在住の日本人ママにあるあるですよね。
あと、うちの学校ではカンティーン(学校でランチが買えるキオスク)が週に2度オープンします。学校によっては大きなカンティーンがあって、週5でオープンしています。スーパーの冷凍ピザなどが、500円とかで売っていますが、それ1つでは足りないので、結局1000円くらい買う感じになります。おいしくないし、高いし、うちはあまり魅力を感じません。
でも、子供がお友達と計画を立ててきて、次の何曜日はカンティーンランチ!と決めてきた時は、もちろん、快く買ってあげます。子供にとっては、ちょっとしたイベントですもんね。私も楽だし(笑)
オーストラリアの小学校生活が忙しい理由

先述の通り、オーストラリアでは小学校に7年通いますうちは二人の子が卒業するまでに、延べ10年通います。そしてその間、ずっと、ずーーっと、朝と3時に送迎要。毎日毎日お弁当も作ります。
習い事にも送迎が必要です。現時点で、延べ6つの習い事をしていますが、年齢が違うので、時間帯もばらばらです。一人が習い事をしている間、もう一人は家に送り返したり、車の中で日本のお勉強をしたり。ぼうっと待っているわけにもいきません。
習い事で帰りが遅くなる日は、学校に行っている間に、夕飯の支度もしておく必要があります。ご想像頂けるように、私の仕事は母親でもなく、幼児日本語教師でもなく、間違いなく、家政婦&運転手です!(笑)
また、学校では保護者のボランティアが盛んです。私も、週に一度一時間、必ず教室に入って、子供たちのReadingの練習のアシストを通算5年間してきました。
子供達も今は大きくなり、ネイティブそのもののスピード。とても私が教えられるようなスピード・発音ではありません。子供達はネイティブですもんね。
ボランティアは他にもたくさんあって、学校の行事にもよく駆り出されます。特にその学校が日本に興味のある学校だと、寿司やおにぎりを作りにいったり、折り紙を教えたり、浴衣を着せたり、というイベントがあったりもします。
それから保護者にケーキを焼いてきてもらって、スクールバザーで売り、収益を出すというイベントもあります。上の子と下の子のクラス、それぞれから要望を受け、カップケーキ100個と、レモンチーズケーキ100個を焼いて、学校に持って行った年もありました。私の職業、やっぱり、ケーキ屋さんです!
もうおわかりですよね。小学校に上がったら手が空く?楽になる?確かに子供達に手は掛からなくなります。でも手を掛けなければならない、日本語教育をこの忙しさの中でやっていくのは、本当に大変です。
心の準備が必要ですよ。